海洋水産技術協議会(議長:長谷成人 元水産庁長官)は、当センターをはじめ多くの海洋水産関係民間団体が参加し、水産についての現場認識の下、水産を取り巻く課題解決のため、調査研究や技術開発成果の現場導入の促進を図るとともに、行政庁への提言等を行うことを目的とした組織です。
本協議会で「洋上風力発電施設の漁業影響調査実施のために」がとりまとめられ、2022年6月30日付けで公表されました。
これは、洋上風力発電施設の建設に伴う漁業への影響を把握するために必要な調査や調査実施のための体制等について、現時点の考えをまとめたものとなっています。
これが、今後の漁業影響調査の「指針」として活用され、洋上風力発電と漁業の共存・共栄に貢献できれば幸いです。
詳細な情報については、以下のバナーからアクセスできます。
また、当センターでは次のような漁業操業実態調査を行っきており、洋上風力発電施設建設の際にも必要な調査としてその重要性が認められています。
センターで実施した既往の漁業操業実態調査の事例
1.海底地形探査
●サイドスキャンソナー等の音響探査技術を用いて海底地形のほか、天然礁及び魚礁の位置と形状、底質を把握。
2.漁場・魚礁施設の位置の特定
●1で取得したデータから、GIS(地理情報システム)を利用したデータべース形式の台帳を整備。
3.漁業操業実態調査
●漁船にGPSデータロガーを設置して、長期間(複数年)の操業航跡を記録し、操業場所を特定。
●2の魚礁施設等の位置情報、GPSデータロガーに記録される操業場所、水揚記録をあわせて解析することで、区域毎の操業時間、 魚種別・漁法別の水揚量・水揚金額、CPUE、漁場の形成状況を把握。
4.集魚効果の把握
●天然礁や魚礁施設等を対象に、ROV、水中可視化装置(超分解能魚群探知機)、漁獲調査、餌料環境調査などにより魚集効果を把握。