■サンゴを取り巻く環境と増殖技術
サンゴは、その単位面積あたりの一次生産力が海洋では最大で、陸上の熱帯雨林の森林と同等かそれ以上であると報告されています。また、サンゴの骨格が作る複雑な造形は、水産動植物の棲み場や隠れ場を創出するため、豊かな漁場が形成されています。
しかしながら、海水温上昇によるサンゴ礁の白化現象域の拡大、ひいてはサンゴ礁の衰退が危惧されており、有性生殖によるサンゴ増殖技術を開発し、更なる技術開発を進めることが必要となっています。
このため、当センターでは沖縄県久米島町にサンゴ増殖研究所を有し、有性生殖によるサンゴ種苗生産技術の開発・推進に取り組んでいます。
※サンゴの増殖方法にはドナーサンゴの断片を再固着させる「無性生殖」と、卵と精子を受精させ稚サンゴを得る「有性生殖」がある。有性生殖による増殖には遺伝的多様性確保や親サンゴ保全等のメリットが多いが、技術的に確立されていなかった。
サンゴの成長過程1
サンゴの成長過程2
サンゴの成長過程3
サンゴの成長過程4
サンゴの成長過程5
サンゴの成長過程6
サンゴの成長過程7
サンゴの成長過程8
当センターでは「有性生殖・サンゴ再生支援協議会」に協賛して、有性生殖によるサンゴ再生の取り組みを支援しています。